メイン

将棋 アーカイブ

2005年08月13日

谷川浩司9段 Yahoo!に現る

今日は、Yahoo!ゲームの将棋で谷川浩司9段がランダムに対局者を選んで対局してくれるというイベントがあったので、参加した。
結果は6人が挑んで、当然全て負けたが、2人が善戦した。
私は対局者に選ばれなかった。

続きを読む "谷川浩司9段 Yahoo!に現る" »

2005年08月15日

詰め将棋のルール

某所で詰め将棋のルールを勘違いして出題している人が居た。
いわく、「最短手順でも持ち駒が余るように詰める手順は不正解」だそうだ。
彼が出した問題は11手で駒余りで詰む(玉方がどう応じても11手で詰む順がある)のだが、彼は17手で駒が余らない手順を正解としている。

それはおかしい、と指摘したら、「詰め将棋のルールを理解してますか?」と来たもんだ。
彼は「玉方は同手数で詰むなら攻め方の駒が余らないように逃げなければならない」を誤解してるんだろうか。(余談だが、ここによると、この「同手数」は「同手数または2手早く」が正しいらしい。本当だろうか。なぜだろう。)

もし、最短手順でなくても持ち駒が余らない手が正解ということなら、この1手で詰む詰め将棋の手数は73手詰になってしまう。
攻め方:14銀、24香
受け方:12玉
持ち駒:香、歩18

どう考えても、「攻め方は最短手順で詰めなければいけない」は大前提だ。
最後に持駒が余る有名な詰将棋(小原大介「飛角作物」、「象戯綱目」より、下記)も存在するが、その問題には駒を余らせない変化長手順もあるが、正解手順は駒余りの最短手順とされている。
攻め方:52角、63角
受け方:61飛、72飛、62玉
持ち駒:金

続きを読む "詰め将棋のルール" »

2005年10月10日

プロの一手詰み見落とし

10年くらい昔の話だが、漫画「月下の棋士」で、プロ棋士が一手詰みに気付かず負けるという話がある。
そんなことあり得ないだろう、と思っていたが、その後、なんとあの羽生さんが一手詰みを見落としてトン死したというニュースが流れた。前代未聞のその事件を、よりによって羽生さんが起こすとは、不思議なものである。

今日、その羽生さんが一手詰みを食らった棋譜を手に入れた。

続きを読む "プロの一手詰み見落とし" »

2005年11月06日

Bonanza強し

プロ棋士や奨励会員も負かしたことがあるフリーの将棋ソフトがあることを今日知った。
 Bonanza
 勝手に将棋トピックス - Bonanzaと対戦する棋士たち

早速ダウンロードして対局してみた。
確かに強い! Celeron 433MHzの低速PCで、思考時間1手5秒でも、アマ4段はありそうだ。
昔買った某K木将棋IVより10倍速く、飛車1枚強い感じがする。
特徴的なのは棋風が攻撃的なこと。おそらく厳密には無理筋と思われる、戦略的な攻めを連発してくる。私がこれまで対戦してきた受け主体の棋風の市販ソフトと違って、とんでもなく厄介な攻めを狙ってくる。
受けが苦手なアマチュアにはとても勝てそうにない。

先月半ば頃、将棋連盟から棋士とソフトとの無許可対局禁止令が出た。何があったのだろうと思っていたが、どうやら先月初めくらいにBonanzaが将棋会館に持ち込まれ、猛威を振るったようだ。
将棋界を震撼させた恐るべきフリーソフトである。
「近代将棋」11月号にも特集記事が載っているらしいし、市販ソフトのメーカーにとっては大変なライバルが現れたものだ。

続きを読む "Bonanza強し" »

瀬川さんの後

将棋界に留まらず話題になっているが、本日、プロ編入試験を受ける瀬川さんが見事合格を果たした。
 asahi.comの記事
 日本将棋連盟ホームページ

26歳までに4段という年齢制限の壁に阻まれて将棋界を去る元奨励会3段が多数居る中、ただ一人去った後プロに勝ちまくった瀬川さんだからこそ、例外的なプロ入りは全く自然のことだったと思う。何しろ、公式戦対プロ勝率7割だから、プロ棋士でも勝率トップ10に入る強さである。今回の試験でも、対男性プロ棋士に2勝1敗で、1敗はA級の久保8段につけられたものであるから、ひょっとするとB1クラスの実力はあるかも知れないのである。

近年、将棋界はプロとアマの差がどんどん縮まっていると言われているが、むしろ既にプロの底辺とアマのトップは逆転している印象があるが、瀬川さん以外の人が今後プロ入りを希望したら、どうなるのだろう。

続きを読む "瀬川さんの後" »

2005年12月04日

将棋界の方言

NHKの将棋番組の解説を聞いたり、将棋道場で話しているのを聞いてると、将棋の専門用語とは異なる、変わった言い回しがあることに気づく。特に、若い棋士、若くて強い人がよく使っているものだ。そういう、将棋界の方言に気づき次第、ここにメモしていこうと思う。
ここでは、「必死」「必至」のような表記の違い、「詰めろ」「詰めよ」のような年代的な差、「槍」(香車のこと)「ひょこ」(歩のこと)のような本当に地方による方言は扱わない。

◆端(はじ)
将棋盤の左右の端の筋、すなわち1筋9筋のことを、一般に端と言う。
雀刺しで有名な「端攻め」は、プロアマ問わず「はしぜめ」と読む。では、単に「端」と書いたら、何と読むか。「はし」?もちろん正解である。
しかし、通は「はじ」と読むのである。
用例:「はじを詰める」「はじを一本突いておく」

◆どうするんだろう
検討の場で、自分が指す手について、「どうするんだろう」「こうするのかな」というのをよく耳にする。
第三者的な言い方に聞こえるが、自分が指す手についての発言である。
「こういう時はどうするものなんだろう」「どうするのがいいんだろう」という意味である。
もちろん、他人が指す手についても、同じ表現を用いる。聞いてると、混乱することがある。

◆~されている、~されておく
「角を成られているくらいで」「歩を突かれておくんでしょうか」などと言う人がいる。
普通に「角を成られるくらいで」「歩を突かせるんでしょうか」などとは決して言わない。
~される系の表現のバリエーションは実に多岐に渡る。だんだん耳が慣れてきた私でも、気色悪さを感じる表現がしばしば発明されている。
意味はわからなくは無いが、「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」「こちらコーヒーになります」「こちらのほう、お会計のほう、…」と同程度の違和感がある。

◆入る
これは方言というより専門家の利便のための用語という感じだが、通常の用語説明には出てこないことは確かである。
「歩突きを一本入れておく」「桂打ちを入れておく」という、一連の手順に別の細かい手を挿入する時の表現の「入れる」に対応する言葉であるが、その別の手が本当にその手順に入れることが可能であることを、「入る」と言う。すなわち、その「入れ」たい手が本当に「入る」かどうかということである。
「入らない」とは広くは一連の手順が成り立たなくなることを意味するが、その手を入れることによって、相手に別の手を割り込まれる時(「手抜き」される時)に、「入らない」と言うことが多い。従って、大抵の場合、「入る」とは手抜きされないという意味である。
用例:「ここで歩突きは入るかな」「桂打ちは入るよね」
ややこしいのが、局後の検討で、実際に指されて手抜きされなかった手について「この手は入ったんですよね」と言う場合である。実際に手抜きされなくても、「入った」のは確定していないのである。もし手抜きされたら咎めることができたか、もし手抜きしたらひどいことになったか、を問うているのである。

◆Z、ゼ
主にプロが使う用語だと思うが、相手に何枚駒を渡しても自分が絶対に即詰みにならないことを、「Z」(ゼット)または「ゼ」と言う。
短い言葉なので、私のような素人は「これはゼだから・・・」などと聞かされると、ついていけないことがある。仮に「ゼ」という単語が聞き取れたとしても、そもそもZであるかどうかを認識すること自体、素人には難しいのである。
Zの発展形として、駒+Zというのがある。「角銀Z」は角か銀さえ渡さなければ詰まない、「飛車金Z」は飛車か金さえ渡さなければ詰まない、という意味である。「桂Z」という状態も結構ありそうであるが、今の所耳にしたことは無い。


2006年06月24日

将棋界に脳科学のメスが

日本将棋連盟が、プロ棋士の思考を脳科学的に解明することを目的とする組織、「Shogi Super-Brain研究会」を発足させるらしい。「将棋」じゃなく"Shogi"とした所に、世界的に協力を求める可能性がある、科学者への配慮を感じる。

結構将棋に時間を費やした割にはさほど強くなれなかった私としても、プロがどういう脳を持っていてどういう思考をしているのか、というのは非常に興味がある。私を含む常人には無い何かが絶対にあると思う。

続きを読む "将棋界に脳科学のメスが" »

2011年07月03日

3位

B級で3位だった。
ShoujouTate

調整が不十分で、ついでに朝から頭痛で、予選落ちしてもおかしくなかったにしては、上出来だった。
準決勝の相手(優勝者)が別格に強かったので、十分調整して万全の体調であっても、良くて3位だっただろう。

結構嬉しかったので、自分へのお祝いに、携帯電話をmovaからFOMAに変更した。
携帯電話なんかよう使わんけど。

続きを読む "3位" »

2015年06月28日

4位

A級で4位だった。
Shoujou

4年前はB級で3位
3年前はA級で予選落ち
2年前はA級で1回戦敗退
1年前もA級で1回戦敗退、
だったので着実に進歩しているように見えるが、今年は運が良すぎた。

まず、予選が楽なグループだった。他のグループでは過去の上位入賞常連のI藤さんや、筆者が100回やっても勝てそうにないY田さんが予選敗退していたり、上位入賞常連のE島さんが黒星を付けられたり、過去出場したら半分以上優勝しているS尾さんが負けかけたりしていた中、うちのグループでは二歩で反則負けする人はいるわ、敵陣の四段目で成ったりして反則負けする人は居るわで、ポカミスだらけだった。
次に、決勝トーナメントのくじ引きで、1回戦シードのポジションを引き当てた。これだけで自己最高の2回戦進出である。
さらに、2回戦でどちらかに当たる2人の内の1人は予選で勝った相手であり、しかも1回戦ではその人が善戦していた(ポカミスで逆転負け)。決勝トーナメント14人中12番目の強さ、または全参加者中22番目の強さ(他の予選6グループの内5グループで強い人10人敗退)であれば、くじ運が良ければ4位になれてしまうのであるが、まさにそんな感じだった。

ついでに、運が良いことに、昨年までは3位までが賞状+盾だったのだが、今年は賞状だけは4位にも交付された。

続きを読む "4位" »

2016年03月13日

3手目角交換からの▲4五角について

10年以上前だろうか、Yahoo!将棋やハンゲームでネット将棋をよく指していた頃、後手を持って、▲7六歩に△3四歩とすると、いきなり角交換をされて▲4五角と打たれることがよくあった。

これである。本当によくやられた。流行だったのだろうか。

筆者は、これをされるのが本当に嫌だった。
といっても、よく負けたからではない。むしろ同程度のレーティング(アマ三段程度)の相手によく勝った。後手を持って勝率は6割を超えていたと思う。

何故嫌だったかと考えると、この手は自ら損をしに行く無謀な手だと思っており、それに勝っても嬉しくないからだった。
この後に特に気を付けるべき手があった経験は無く、つまりハメ手でもなく、しかも先手が角を手放してまで入手した一歩がものを言う展開になったこともほとんどなく、単に混沌とした展開に持ち込んで相手のミスを誘うだけの、乱暴な手だと思っていた。

昔からあるこの手に有名な定跡が見当たらないのも、この▲4五角にて後手良し、が共通見解だからだと今でも思っている。自ら不利な状況を選択する手で、その先に有効な手が無さそうであれば、対策を研究する必要があまり無い。何せ、ミスしなければ勝てるのだから。
▲7六歩に△4四歩(ハメ手なのだろうか、年配の知人で何度負けてもこれを愛用する人が居た)(追記:パックマンという名が付いているらしい)ほど無謀だとは思わないが、そういうことをされると、勝って当然で負けたら悔しい、指すだけ損の将棋になるので、やる気を無くしたのである。

昨年、図書館で「イメージと読みの将棋観」(日本将棋連盟)という本を借りたら、プロにこの▲4五角をどう思うかを尋ねた結果として、総じて先手不利と書かれており、やっぱりな、と思った。
そんな中、この間、実家で、昔買って読んでなかった将棋の本の中に、この▲4五角をテーマにした本があるのを見つけた。「筋違い角と相振り飛車」(木屋太二著 森内俊之監修)という本である。
これまで、筋違い角というのは、下の図のように、5四や5六に角を打つことだと思っていた。

この本を読んで、まず、3手目角交換からの▲4五角も筋違い角と呼ぶことに驚いた。(筆者だけか)
続いて、この▲4五角がプロも監修するような立派な戦法であることに驚いた。

調べてみると、5手目▲4五角の筋違い角はプロの公式戦も1990年以降に50局以上あるので、プロ的にも完全に無い手ではなさそうである。ただ、勝率は後手が6割くらい勝っている。

この本は筋違い角側の視点で書かれており、▲3四角の後に▲1六角と引いて大体筋違い角有利となるので、筋違い角を仕掛けられる側としてはあまり参考にならなかった。


この機会に、これまでに考えたり読んだりした、3手目角交換からの▲4五角の対策を思い出してみた。
3手目角交換からの▲4五角を頻繁にやられた時期に最初に考えたのは、▲4五角に対して△5二金右▲3四角△6五角であった。

歩損がなく手得なので、悪いはずがない。実際、当時はほとんどこのように指して、まあまあ勝てたと記憶している。

しかし、一歩得の代償に角を手放すのは損だと信じると、もっと良くできるはずである。そう思って調べて知ったのが、▲4五角に対して△5二金右▲3四角△6四歩▲8八銀▽6五歩である。

△6四歩に▲6六歩とすると△6五歩▲同歩△6六角があるので、▲6六歩とできないのがミソである。
この筋違い角は、▲6六歩とできないと角が狭いので、これで角を攻める展開になれば、後手が指しやすそうである。確か、以前は決定版と言われていた対策だったと思う。
ただ、筆者はあまりこの対策で勝てた記憶が無い。もろに筋違い角を指す人の研究にはまるからだろうか。上述の「筋違い角と相振り飛車」にも後手のこの対策を撃破する手順が複数書かれているので、それを食らっていたのかも知れない。

一度やってみたいと思っているのは、▲4五角に対して△6二銀▲3四角△3二金▲6六歩△3三銀▲7八角△8四角である。

これを▲6八飛と受けると、△9五角で王手飛車が掛かるのである。

それでも先手が一歩得なので後手有利とは言い切れないが、アマチュアレベルでは序盤の飛角交換は飛車有利ではないだろうか。

しかしながら、上述の「イメージと読みの将棋観」に載っていた、藤井九段の腰掛銀+△4五歩が最強の対策かなという気がする。

これは相当に先手が動きづらそうである。

手順の一例は、▲7六歩△3四歩▲2二角成△同銀▲4五角の後、
△6二銀 ▲3四角 △3二金 ▲6六歩 △6四歩 ▲8八銀 △6三銀 ▲7七銀
△5四銀 ▲6八飛 △4四歩 ▲6七角 △4五歩
である。△4五歩を阻止するには先に▲4六歩とする必要があるが、先手は角打ちの隙を与えずに▲4六歩とすることが難しいので、実現しやすそうな対策である。

続きを読む "3手目角交換からの▲4五角について" »

2016年06月05日

角換わり棒銀の定跡形で悩む

昨日は毎年参加している将棋大会だった。
昨年はベスト4まで行ったのだが、今年は1回戦敗退だった。
筆者はこの所公私共に多忙で、ほとんど将棋を指していなかったので、予選突破できただけで上出来である。予選敗退した場合の抽選の指導対局に備えて駒落ちの定跡本を携えていたが、出番が無かった。

今年は、予選の2局と決勝の1局全て、筆者が苦手とする角換わりを仕掛けられ、全て棒銀で応対した。予選の2局はデタラメな攻めが都合良く炸裂して、一昨年に優勝し昨年準優勝した強敵(一昨年に1回戦で負けた相手)にも勝って大満足だったのだが、決勝の1回戦は、昨年予選で勝った相手に課題の多い負け方をしてしまった。

 図1

図1は角換わり棒銀の定跡である。筆者は角換わりには棒銀と決めているので、この局面には何度か遭遇している。1回戦は先手を持ってこの局面になったのだが、ここから後手は△1九角、▲2七飛、△1七歩成、▲同歩、△1八銀と指してきた(図2)。よくある手らしいが、筆者は初めて見た。

 図2

これに普通に▲2六飛と応対し、△2四歩に部分的な定跡通りに▲1二角と打った(図3)。

 図3

▲1二角と打つ時、もし△3三桂とされたらどうすれば良いんだろう、と不安に思いながら指したのだが、実際に△3三桂とされ、焦った。その後、自信無く、▲2四飛△2二歩▲1三香成と進めた。

△1九角〜△1八銀が入っていない、図1の形では、△2四同歩に▲1二角△2二金▲3四角成△3三金▲2四馬が定跡である。これだけは覚えていた。
激指14で解析すると、やはり図1からは定跡通り△2四同歩▲1二角△2二金〜▲2四馬が最善であり、▲1二角△3三桂には▲2四飛△2二歩▲2一角成として▲8三香を狙うのが良いらしい。しかし、本局の図3からはそうでなく、
・▲1二角△3三桂▲2四飛△2二歩には▲6八玉が最善(次善は▲4八金と本譜の▲1三香成)
・▲1二角△3三桂▲2四飛に△2二歩でなく△2三歩が最善
・▲1二角では▲2四飛が最善(△2三歩なら▲1四飛で飛車成りが防げない)
だったようだ。前の2つは難しいが、最後のは少し考えたらわかることである。次の△3三桂ばかり気にして、▲1二角以外の手を読まなかったのが失敗だった。

それでも、▲1三香成までにそれほどひどい手はない。▲1三香成の後、△2九銀成▲同飛△3七角成▲4八金△1五馬(図4)と進んだが、ここで絶好の機会を逃した。

 図4

香を打ったら馬が死ぬと勘違いして▲1六香と打ったら、△2五馬と寄られて空振りした。
ここでは▲1六銀で馬が死んでいたし、▲2四銀でも△2五馬なら▲3三銀が馬取りでひどいので馬を切る一手だっただろう。

実戦はこの後、お互いに怪しい手が多かったので省略するが、飛車をいじめられ、大悪手を指して挽回不能になってしまった。その攻める手は大悪手とわかっていながら、他に粘る手を全く思い付かなかったのである。激指で解析すると、色々粘る手はあったようだが、どれも筆者には理解できなかった。直接の敗因は▲6八玉を怠って飛車をいじめられたことだが、図4のチャンスを逃したのが運命の分かれ道だったと思う。
△2九銀成〜△3七角成とされる前にどこかで▲4八金と防ぐべきだったかも知れないが、△4五桂の当たりが強くなるので、やるなら△3三桂の前だと思うが、△3三桂の前には別に有効な手があったので、適当なタイミングが無かったと思う。

それより、図2から▲2六飛△3五銀とされた場合にどうすれば良いのかがわからない。感想戦では後手が自信無かったと言っていたが、激指14では△3五銀が最善であり、▲5六飛に△2九銀不成でも△4二金▲2三歩成でも後手やや良しと計算される。図1から▲5六飛まで先手に変化の余地はなく、もしそうなら図1は既に先手がまずいことになる。プロの棋戦には見つからなかったが、プロが図2の△1八銀を見落とすはずがない。プロも激指14も最善としない△1八銀に対策が見つからないとはどういうことなのだろう。
激指14の最善手は、▲2六飛△3五銀▲5六飛△2九銀不成▲4八金△5四桂▲7五歩という難解な手順である。△2九銀不成に▲5三飛成は次善手で、その後△5二金▲5六龍△3七角成▲6八玉△4四桂▲6六龍△1五馬で後手やや良しだそうだが、アマチュアとしては駒損でも龍ができて気持ちが楽になるので、これを選択すべきか。

2016年11月27日

対石田流の定跡で悩む

筆者は石田流が苦手である。後手になって、初手から▲7六歩△3四歩▲7五歩とされると、これは大変なことになったな、と思ってしまう。同じぐらいの実力(アマ三段程度)同士だと、石田流にされると3局に2局は負けてると思う。
先週は将棋大会があり、石田流対策としては、▲7六歩△3四歩▲7五歩には△4二玉、下図の局面から仕掛けるなら△9二飛▲8五桂△8二飛▲8六歩△8四飛、の2つだけを覚えて臨んだら、予選の1局目から▲7六歩△3四歩▲7五歩とされ、次の図の局面を迎えてしまった。

このような局面から△9二飛▲8五桂△8二飛▲8六歩△8四飛と飛車を端に振ってすぐ戻して浮くのは、過去に何かの本で読んだもので、多分定跡だと思う。もし△9二飛▲8五桂△8二飛の次に▲8六飛とされたらどうすればいいんだろう、と不安に思っていたが、他に何も思い付かなかったので、定跡と信じて△9二飛、▲8五桂、△8二飛と手早く指した。

すると、ノータイムで実際に▲8六飛とされてしまい、長考に沈んでしまった。
後で調べると、ここまでは2004年のNHK杯の三浦−行方戦と全く同じ進行であり、その対局ではやはり▲8六歩と指されていた。他にも部分的に同じ形から△9二飛▲8五桂△8二飛としたプロの棋譜を4つぐらい見つけたが、次の手は全て▲8六歩△8四飛だったし、激指14で分析しても▲8六飛は評価が低いので、良くない手なのだと思うが、これの咎め方がよくわからない。

次に何をやっても▲7三桂成がある。それには△8六飛(次図)とする一手だが、▲同角でも△7三桂の後に先攻されてすぐ桂損を回復されるし、▲6三成桂と踏み込まれる手も気になる。

筆者の実戦は、▲8六飛の後、△7四歩▲7三桂成△8六飛▲同角△7三桂▲7四歩△同銀▲7一飛(次図)と先着され、△6二金と受けたら▲9一飛成から大暴れされ、なす術無く、十数手後には激指の先手の評価値が+1000という必敗の形勢になってしまった。

激指によると、△6二金が悪手で、ここまで来たら桂取りが銀取りにならないように△6三銀と戻るのが良いらしいが、そこまで後手を引いて駒損を回復されて龍まで作られてしまうのでは、何をやってるのかわからないと思う。
ただ、△7四歩では△6五歩の方が良さそうである。▲7三桂成と歩を取られるのなら逃げておこうと思って△7四歩と避けたのだが、△7三桂と取り返した後に▲7四歩と取る手が桂取りの先手になるし、△7四歩が無くても△7三桂には▲7四歩と突き出す所なので、意味が無かった。▲8六飛の後、△6五歩▲7三桂成△8六飛▲同角△7三桂▲7四歩△同銀▲7一飛△5五角というのが激指の推奨手順である。

激指はこれで-400(後手少しリード)くらいの評価を示しているが、筆者にはこれで後手が指せる理由がわからない。次に△3六桂とやっても▲3九玉と引かれるので攻め方がわからないし、やはり▲9一飛成から暴れられて、筆者の実力ではその勢いを止められないように思う。
ただ、もし△5五角に▲5六歩とされれば、△3六桂で一気に後手勝勢になりそうである。△3六桂に▲3九玉だと△6六角が王手で危険なので▲1七玉しか無いが、△1五歩とすれば受けが難しいと思う。

▲5五歩なら△1六歩▲2六玉△2八桂成である。
こうなることを期待して、▲8六飛には△6五歩とするべきなのだろうか。

2017年05月21日

角交換振り飛車に大ポカ一発で沈む

昨日は毎年参加している地域の将棋大会だった。
今年は2回戦敗退だったが、予選は1勝1敗で抽選で勝ち抜け(3人のブロックで3人とも1勝1敗だった)、抽選で決勝1回戦はシードだったので、昨年の1回戦敗退より悪い内容だった。通常3勝かかる所、たった1勝で2回戦まで進出するとは、何とくじ運の良かったことか。

筆者はここ1年くらい将棋の勉強をしておらず、全て忘れてしまっており、先月からたまにネット将棋を指していたが以前のレートでは全く勝てず、今年は予選突破できないと思った。
昔から記憶力が無い方であるが、たった1年休んだくらいで全て忘れてしまい、レートが200も下がるのでは、筆者は将棋に向いてないのだろうとつくづく思う。

2回戦の相手は昨年優勝のI藤さんだった。筆者が絶好調でもまず勝てない相手であるが、先手の筆者に次の局面のような感触の良い手が出た。

通常は4二の銀が4四に居るので、3四の歩を取っても響かないが、この形だと歩を取った後に3筋の歩を伸ばせる。3四の歩を受けるには△1二角と打つしかないが、形が悪いだろう。
筆者は通常、角交換振り飛車には▲6六歩のようにして角交換を拒否するのだが、1回戦で筆者が100回やっても勝てそうにないY田さんがI藤さんに対して▲6六歩と角交換を拒否して負けたのを見て、直前に何か別の展開をガラケーの自作アプリに仕込んだ棋譜の中から1つ探して、その通りに指してみたものである。そういうことをすると通常は相手の研究にはまるので、ろくなことにならないのだが、今回は功を奏した。
対して、後手のIさんは△3二飛と指した。

これを見た瞬間、チャンスだと思った。2三の地点が空いている。
その誘惑に駆られた上、一手前に長考したこともあり、じっくり考えようとは思わなかった。
▲3四角に△4五桂と両取りに跳ねられても▲同角で両方受かる、と、それ以上考えずに、10秒も使わずに▲3四角と指したら、△2五桂とされて、一発で撃沈してしまった。

あと5秒考えていればこの手に気付いただろう。有段者が何の意味もなく、△3二飛のような隙を作る手を指すはずがない、と、何故一瞬でも思わなかったのか。
△2五桂の後、▲同歩、△3四飛、▲2四歩とすれば、後手は歩切れで、と金ができて大差にはならなさそうだが、この局面では丁度△1五角があって、受かってしまう。

△3二飛の局面は激指14のPro+3でも評価値が+280であり、少しリードしていたのは間違いない。その後、▲3四角ではなく、▲2九飛 △5四歩 ▲4八金と桂馬に紐を付け、△1二角 ▲6六歩 △6四歩 ▲1六歩のように進めれば、まあまあ指しやすそうである。

ここまでの手順は激指14のPro+以上の手を続けたものであり、評価値は+228である。

まあ、相手が相手なだけに、こう進んでもまず勝てなかっただろうが…

続きを読む "角交換振り飛車に大ポカ一発で沈む" »

2017年07月22日

4五歩早仕掛けの玉頭銀対策を考える

筆者はこの所、4五歩早仕掛けを多用している。長らく将棋の勉強を怠っており、対四間飛車の急戦はこれしか思い出せないのである。しかも、四間飛車に対して急戦の構えを見せると△4三銀と上がる人が多いので、実現しやすく、便利である。
図1:4五歩早仕掛け

今月、久々に将棋を指す機会があり、久々の4五歩早仕掛けがクリーンヒットして安心し、その次の対局でもまた4五歩早仕掛けをしたら、4三の銀を5四〜6五〜7六と斜めにスルスルと動かされ、対処できずボロボロに負けてしまった。
図2:6九金型の4五歩早仕掛けに対する玉頭銀

筆者は昔からこの△5四銀が苦手なのであるが、寡聞にして定跡書で見たことが無かった為、この手は無い手で、必ず咎められる手だと思っていた。それで、△5四銀とされれば▲5五歩から殺しにかかるのだが、成功することは5回に1回もない。(しかも、銀を殺せても良くなるとは限らない。)

玉頭銀を殺すイメージ図
図3:歩を入手して▲7七歩とできれば銀が死ぬ

図4

図5:次に▲6六歩で銀が死ぬ

図6:このままなら次に▲7七歩で銀が死ぬ

今回も銀を殺せず、悪形だけが残り、総崩れしてしまった。
あまりにもひどかったので、一度きちんと調べておくことにした。


【結論】
  • この△5四銀〜△6五銀〜△7六銀と動く戦法には「玉頭銀」という名前が付いているらしい。
  • 玉頭銀は6九金型の4五歩早仕掛けに対して特に有効とされているらしい。
  • 4五歩早仕掛けの1手前の▲4六歩は△5四歩を待ってからにするべきらしい。
  • 従って、▲6八金直△5四歩の交換を入れてからにするべきらしい。

しかし、▲6八金直の次に△5四歩とされるとは限らない。
▲6八金直の直後に△5四銀と玉頭銀で来られれば▲5五歩△6五銀▲7五歩〜▲2六飛の筋があるし、▲3五歩△同歩▲4六銀が速いので、玉頭銀の牽制になっているとは思うが、後手には△1二香や△6四歩など、色々な手がある。△6四歩〜△5四銀〜△6三銀引と堅められることも多い。それに対して、▲6八金直は有効な待ちなのだろうか?

筆者は人生で▲6八金直にいい思い出が無い。△8四桂〜△7六桂の両取りを狙われるし、下段が空くし、5七銀の引き場所が無くなるし、▲5九香の頑張りがあまり利かなくなる。

▲6八金直が得な手でなく、次に△5四歩や△5四銀が期待できないなら、やっぱり▲6八金直と待つのではなく、さっさと▲4六歩と突きたい。それでもし△5四銀を食らっても、正確に指されれば少し悪くなる、という程度に済ませる方法は無いだろうか、と思って、懲りずに6九金型で玉頭銀を食らった場合の対策を探してみた。


△5四銀の後は(1)▲3七桂、(2)▲3八飛、(3)▲5五歩の3通りが多いようである。

(1)▲3七桂の後は、△6五銀▲4五歩△7六銀▲2四歩△同歩▲4四歩
図7
△同角▲同角△同飛▲7七歩△8七銀成
図8
▲同玉△8四飛▲8六銀△6四角▲9七角△9五歩▲同歩△9六歩▲同玉△8六角▲同角△8五銀
図9
と玉頭銀の恐ろしさを一方的に見せつけられるのが、代表的な進行である。

▲4四歩△4四同角には▲7七歩が正解だと思われる。▲4四歩に△3五歩でも▲7七歩と打つことになるらしい。(1)の▲3七桂は、銀を取れないのに形悪く▲7七歩を打つことになることが多く、いまいちである。

ただ、▲3七桂△6五銀▲4五歩△7六銀の後、▲4四歩でなく▲4四角とする手があるらしい。
△同角▲同歩△同飛なら▲6六角として、△8四飛と回るのを防げる。
図10


(2)▲3八飛は、△3二飛なら▲5五歩△6五銀▲3五歩△同歩▲同飛△7六銀▲2四歩△同歩▲5四歩(図6)のように銀を狙えそうだが、図6からでも簡単には銀が取れない。△4五歩でも助かりそうだし、△6四歩▲6六歩△6五歩▲8六歩△6六歩▲同銀△6四歩とやっても後手がなんとかなりそうである。

▲3八飛には△4五歩とする人が多いと思う。その後、▲3三角成△同桂▲8八角△4三金▲2八飛に△6四角(山崎六段)
図11
という手があり、これは先手こらえるのが大変そうである。△6四角に▲2四歩と攻め合って先手良しとする本もあるが、筆者には先手良しと理解できなかった。

▲3八飛には何と△4三銀と戻る手もあり、▲3五歩△同歩▲同飛△3二飛▲4五歩△同歩▲4四歩△2二角▲4五飛
図12
と自然に進めても、△3四銀(谷川-藤井)でうまくいかない。


やはり筆者としては、△5四銀には勝ち負けを度外視してでも(3)▲5五歩としたい。
▲5五歩の後は△6五銀▲3五歩△同歩▲3八飛
図13
とする。
そこで△4三金だと、▲5五歩△6五銀▲3五歩△同歩▲3八飛△4三金▲3五飛△3四歩▲3六飛△7六銀▲4五歩△6五銀▲7五歩△4五歩▲8六飛(図5)のように銀挟みが成功する筋がある。

図13から△4五歩だと、▲3五飛△4六歩▲4五歩△3四歩▲同飛△4五飛▲3七桂△4四飛
図14
が一例で、ここで△3五角なら後手良しらしいが、アマ同士なら先手もやれそうではないだろうか。

図13から△4五歩▲3五飛△4六歩▲4五歩に△7六銀とした実戦例(森下-櫛田)もあり、▲4六銀△9五歩▲同歩△9八歩▲同香△9七歩▲同香△9六歩▲同香△8五銀
図15
と端から大暴れされたが、▲3二歩の垂らしから と金を作って先手が勝っている。

図13から△7六銀だと、正確に指されると後手良しらしいが、▲3五飛△6五銀▲6六歩△7六銀▲5四歩△同歩▲9七角
図16
という指し方もあるかも知れない。△3二飛なら▲2四歩△同歩▲2二歩である。


1筋の突き合いが入っていると、6九金型でも玉頭銀に対して別の対策があるかも知れない。

1つには、△5四銀に対して、▲5五歩△6五銀▲3五歩△同歩▲3八飛△7六銀▲3五飛△6五銀に▲1五歩(升田-大山)という定跡がある。
図17
以下△同歩▲3四歩△2二角▲2四歩△4三飛▲5四歩△同銀▲3三歩成△同飛▲同飛成△同角▲2三歩成△5一角▲2八飛
図18
で先手優勢である。

もう1つは、△5四銀に対して、▲5五歩△6五銀▲3五歩△同歩▲3八飛△4五歩▲3五飛△4六歩の後、▲3七桂△7六銀▲4五桂が成立する。
図19
1筋の突き合いが入っていないと、ここで△1五角があり、▲5四歩△同歩▲1一角成としても△3四歩で後手良しになるが、図19だと△3四歩か△2二角しかなく、△3四歩なら▲3三桂成、△2二角なら▲2四歩でいずれも崩壊ではないだろうか。
 
問題はどこで1筋の突き合いを入れるかだが、▲5七銀左と上がる前に入れている実戦例が、上記の升田-大山戦を含め複数あるので、そのタイミングが良いと思う。ただ、玉頭銀で来ない場合にどういう影響があるかは未確認である。

■参考文献
最強将棋21 四間飛車破り【急戦編】渡辺 明(著)

About 将棋

ブログ「Weblog on mebius.tokaichiba.jp」のカテゴリ「将棋」に投稿されたすべてのエントリーのアーカイブのページです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のカテゴリは十日市場駅周辺です。

次のカテゴリは数学です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35