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2016年03月 アーカイブ

2016年03月13日

3手目角交換からの▲4五角について

10年以上前だろうか、Yahoo!将棋やハンゲームでネット将棋をよく指していた頃、後手を持って、▲7六歩に△3四歩とすると、いきなり角交換をされて▲4五角と打たれることがよくあった。

これである。本当によくやられた。流行だったのだろうか。

筆者は、これをされるのが本当に嫌だった。
といっても、よく負けたからではない。むしろ同程度のレーティング(アマ三段程度)の相手によく勝った。後手を持って勝率は6割を超えていたと思う。

何故嫌だったかと考えると、この手は自ら損をしに行く無謀な手だと思っており、それに勝っても嬉しくないからだった。
この後に特に気を付けるべき手があった経験は無く、つまりハメ手でもなく、しかも先手が角を手放してまで入手した一歩がものを言う展開になったこともほとんどなく、単に混沌とした展開に持ち込んで相手のミスを誘うだけの、乱暴な手だと思っていた。

昔からあるこの手に有名な定跡が見当たらないのも、この▲4五角にて後手良し、が共通見解だからだと今でも思っている。自ら不利な状況を選択する手で、その先に有効な手が無さそうであれば、対策を研究する必要があまり無い。何せ、ミスしなければ勝てるのだから。
▲7六歩に△4四歩(ハメ手なのだろうか、年配の知人で何度負けてもこれを愛用する人が居た)(追記:パックマンという名が付いているらしい)ほど無謀だとは思わないが、そういうことをされると、勝って当然で負けたら悔しい、指すだけ損の将棋になるので、やる気を無くしたのである。

昨年、図書館で「イメージと読みの将棋観」(日本将棋連盟)という本を借りたら、プロにこの▲4五角をどう思うかを尋ねた結果として、総じて先手不利と書かれており、やっぱりな、と思った。
そんな中、この間、実家で、昔買って読んでなかった将棋の本の中に、この▲4五角をテーマにした本があるのを見つけた。「筋違い角と相振り飛車」(木屋太二著 森内俊之監修)という本である。
これまで、筋違い角というのは、下の図のように、5四や5六に角を打つことだと思っていた。

この本を読んで、まず、3手目角交換からの▲4五角も筋違い角と呼ぶことに驚いた。(筆者だけか)
続いて、この▲4五角がプロも監修するような立派な戦法であることに驚いた。

調べてみると、5手目▲4五角の筋違い角はプロの公式戦も1990年以降に50局以上あるので、プロ的にも完全に無い手ではなさそうである。ただ、勝率は後手が6割くらい勝っている。

この本は筋違い角側の視点で書かれており、▲3四角の後に▲1六角と引いて大体筋違い角有利となるので、筋違い角を仕掛けられる側としてはあまり参考にならなかった。


この機会に、これまでに考えたり読んだりした、3手目角交換からの▲4五角の対策を思い出してみた。
3手目角交換からの▲4五角を頻繁にやられた時期に最初に考えたのは、▲4五角に対して△5二金右▲3四角△6五角であった。

歩損がなく手得なので、悪いはずがない。実際、当時はほとんどこのように指して、まあまあ勝てたと記憶している。

しかし、一歩得の代償に角を手放すのは損だと信じると、もっと良くできるはずである。そう思って調べて知ったのが、▲4五角に対して△5二金右▲3四角△6四歩▲8八銀▽6五歩である。

△6四歩に▲6六歩とすると△6五歩▲同歩△6六角があるので、▲6六歩とできないのがミソである。
この筋違い角は、▲6六歩とできないと角が狭いので、これで角を攻める展開になれば、後手が指しやすそうである。確か、以前は決定版と言われていた対策だったと思う。
ただ、筆者はあまりこの対策で勝てた記憶が無い。もろに筋違い角を指す人の研究にはまるからだろうか。上述の「筋違い角と相振り飛車」にも後手のこの対策を撃破する手順が複数書かれているので、それを食らっていたのかも知れない。

一度やってみたいと思っているのは、▲4五角に対して△6二銀▲3四角△3二金▲6六歩△3三銀▲7八角△8四角である。

これを▲6八飛と受けると、△9五角で王手飛車が掛かるのである。

それでも先手が一歩得なので後手有利とは言い切れないが、アマチュアレベルでは序盤の飛角交換は飛車有利ではないだろうか。

しかしながら、上述の「イメージと読みの将棋観」に載っていた、藤井九段の腰掛銀+△4五歩が最強の対策かなという気がする。

これは相当に先手が動きづらそうである。

手順の一例は、▲7六歩△3四歩▲2二角成△同銀▲4五角の後、
△6二銀 ▲3四角 △3二金 ▲6六歩 △6四歩 ▲8八銀 △6三銀 ▲7七銀
△5四銀 ▲6八飛 △4四歩 ▲6七角 △4五歩
である。△4五歩を阻止するには先に▲4六歩とする必要があるが、先手は角打ちの隙を与えずに▲4六歩とすることが難しいので、実現しやすそうな対策である。

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